会社員時代

キャリアを描かないキャリアデザイン研修

こんにちは、マイムです。
ひっそりとブログを始め数日前に初めて公言したところ「早く次が読みたい」とメッセージをくれた友人がいて嬉しかったです。「でも気が向いた時にっていうあの感じが好きだから急かさない、気の向くままに書いて」だって。イケメンか!
 
 

  今回のお話

私にもあった新卒の時代。ぴちぴちフレッシュな新社会人時代。その会社員時代のちょっとしたエピソード。
 
マイム
マイム
辛うじてフレッシュな時代はあったけれど、きゃぴっとした時代はありませんでした。きゃぴのやり方わからず。「落ち着いてるね」は裏を返せば「冷めてるね」。実年齢がその落ち着きとやらにようやく追いついてくれました。

  ドラッグストア

  店舗業務

入社した会社はドラッグストア。配属されたお店で店舗薬剤師として日常業務を行うのが日々の仕事。接客、品出し、商品・在庫管理、売場作りなど、小売業のそれら全般です。
 
若干22歳の新入社員、先輩社員に仕事を教わりながら、パートのおばちゃんたちに可愛がってもらい、バイトの高校生たちと和気あいあい。今思えばあの頃純粋に楽しく仕事をしていました。シフト制だったので早番遅番が入り乱れ、休日も土日ではなかったので生活サイクルは不規則でしたが、そんなに辛くなかったです。若かったんでしょう。
 

  決意表明

入社前に、4月から働くことになる配属先店舗に向けて、挨拶を込めた決意表明のような文章を書かされた記憶があります。配属先の先輩社員たちが、今度来る新入社員の心意気を知るためのものでしょう。
 
入社直後、店長に聞かれました。
 
店長
店長
あの文章どうやって書いたの?
マイム
マイム
(え?紙にボールペンで書きましたとかそういうことじゃないよな。どういう意味の質問だろう・・・)
店長
店長
いや、すごいなと思って。
マイム
マイム
(ん?すごい?何がすごかったんだろう・・・)
店長
店長
あれ、全部自分で考えて書いたの?
マイム
マイム
(あ、そういうことか!)
 
漢字を調べるために辞書は引いたかもしれません。でも中身についてググって引用した記憶はなかったので「はい」と素直に答えました。
 
  • なぜ薬剤師なのか
  • なぜドラッグストアなのか
  • これからどんな気持ちでお客様と接していきたいのか
などについて言及した意気込みの部分を見て、店長はすごいと言ったのでした。
 
確かに (本当はそんなこと思ってないだろってすぐばれるような) 綺麗な文章を書いた記憶、ありました。思ってないことをしゃあしゃあと書いてしまう、やや問題ありでしょう。でもそうでもしなければ何も書けない瞬間に直面すること、ありますよね?生きてれば。その何も書けない事態を回避するために「こういうことを書いて欲しいんだろうな」「こういう場合はこういうことを書くのが筋なんだろう」と裏を読むことが必要な場面、ありますよね?生きてれば。空気を読む、そう、それです。
 

  研修制度

新入社員はしばしば本部に集まって研修がありました。社内で取り扱っている薬についての講義や接客のロールプレイなどの実務的な研修です。研修内容ではなく各地に散らばった同時入社の同期たちと集えることが毎回楽しみでした。2年目もまだまだ新人。頻度は減ったけれど研修は続き、いつ頃だったでしょうか、いつもの研修とは趣旨が異なるキャリアデザイン研修とやらがありました。今後のキャリア設計、自身の将来について考える研修です。
 

  キャリアデザイン研修

講師は社内の人間ではなく外部講師でした。
 
社会人たるもの、1年後、3年後、5年後、10年後…に自分がどうなっていたいのかを見据え、淡々と目の前の仕事をこなすのではなくキャリアを意識して日々の業務に励まなければならない
 
というようなお話だったと思います。講義のあと予想を裏切ることなくキャリアデザインのワークシートが配られました。1年後/3年後/10年後の自分(将来像)を書きましょう、というありがちなシート。がんばって埋めないといけないやつ。埋めたらまずグループ内で発表して、運が悪ければその後全体の前で発表させられるやつだこれ。
 
当時明確なビジョンを持って働いている同期が実際どのくらいいたのか、今考えてもそんなに多くなかった気がします。私も例に漏れず薬剤師としてのキャリアなど考えたこともなく、そもそもいつかは辞めるものと思いながらもお金がないから働いていたのが本音。だからといって、将来像「ありません」なんて本当のことは書けない。でもシートを埋めないわけにもいかない。周りの同期たちは何かを記入し始めている。ばり焦るー・・・
 
それまでの私なら「みんなが書きそうな無難なこと」「相手が求めていそうな答え」をさくっと記入するという空気を読むスキルを迷わず行使したはずです。以前そうしたように。でもその時はしませんでした。空気が読めなかったのではなく、空気を読みたくなかったから。「自分に嘘はつきたくない」と内側から何かが湧き起こるのを感じていました。
 
時期を見計らって海外に出たいと思っています。いつかはまだわからないけれど、その時が来たら退職します。
 
1年後も3年後も10年後も関係なく枠外にそう記入。そしてグループ内でそれを謙虚に発表しました。あとは運悪く全体の前で発表させられないことを祈りながら研修が終わるのを待つのみ。
 
 
 
・・・・数分後・・・・
 
 
 

生まれてこの方、何かと運は悪い方なので驚きませんでした。どちらかといえば案の定。指名されました。何十人もいる中から私を選んでしまうなんて。ジョーカーを引いたのあなたですからね、と言わんばかりに、自分が書いた文章を別の誰かが書いた台本を読むかのごとく感情を込めずに淡々と読み上げました。

時期を見計らって海外に出たいと思っています。いつかはまだわからないけれど、その時が来たら退職します
 
キャリアデザイン研修でキャリアをデザインしないという暴挙。外部講師の前で。大勢の同期たちの前で。何より会社の上司たちがいる目の前で。私自身よりも周囲の人間がやっちまった感を感じていたと思います。現に後ろの方にいた上司サイドのわずかなザワつきを空気で感じました。
 
当然、講師の先生も返答に困ったように見えました。でもそこはさすがプロ。当たり障りのないコメントで場を沈め、一言。
 
 
講師
講師
夢見る夢子さんで終わらないようぜひ頑張ってほしいですね。
 
お、おう、さすが。しっかりと釘は刺す。内心「何言ってんだこの若造(=世間知らず)が」って思ってるだろうことは声のトーンや空気感でひしひしと伝わってきました。
 
 
マイム
マイム
そういうバイブス的なものは敏感に感じ取るほうです。
 

  考察

自分にとっての真実を正直に言うことは、少なくともあの場では決して大人な対応ではなかったことは認めます。ごめんなさい。架空であっても薬剤師としての将来像を書くべきだったんだと今ならわかります。会社の研修だし、上司の前だし、外部講師に来てもらっているし、と考えれば空気を読むのが正解だったのでしょう。上司をひやひやさせたことも大変申し訳なかったと思います。
 
それでも後悔はありませんでした。自分に嘘をつかなかったから。むしろすっきりした気分でした。あえて本心を公言したことで、自分自身に自分が本当にしたいと思っていることを再認識させることができたような気がして。ほどなくして退職の決意をするタイミングがやって来るのですが、あの場で思いを公言したからこそやって来たタイミングだったのかもしれません。(その発言が原因で気まずくなったとか圧力をかけられたとかではないです。警戒され目は付けられていたと思いますが。)
 
 
空気を読むことは日本社会で生きる上で必要不可欠なスキルです。読まなかった私が言うことではないけれど、我ながら空気が読めない人間ではないです。普段はむしろ必要以上に他人の顔色を窺います。ただあの時だけは、自分に嘘をついてまでその場を取り繕う必要はないと私の中の直感が判断しました。
 
想像できないことは現実に起こらない
 
当時、薬剤師としてキャリアを築き上げていく自分が想像できなかったがゆえ、それは現実に起こっていません。海外に出る自分を想像していたがゆえ、それは現実に起こってきました。言霊という見えない力は本当に存在すると信じています。
 
マイム
マイム
スピリチュアルを信じる人は知能が低いってメンタリストdaigoが言ってました。でもまあいいや。

  辞めてみて…

初めて会社を退職した時、まるで居場所を失ったような喪失感に襲われました。いつもと同じ日常が続いている職場から、自分だけがいなくなる寂しさ。どこにも所属していない不安感。(二度、三度と経験すると次第に無所属に慣れてきます。笑) 最後まで優しく、仲良くしてくれた当時の同僚の方々にはとても感謝しています。船旅に出る私を盛大に送り出してくれたことも。その後も海外と日本を行ったり来たりする合間にいくつかの職場にお世話になりましたが、「いつでも戻ってきてね」という言葉、帰国した際の「戻っておいで」という連絡にいつも心が温かくなります。
 
海外から帰国すると、最初の会社で仲良くしてくれていたパートのおばちゃん2人と会うのが恒例です。地元のココスで開かれる通称「女子会」。こんなに時間が経っても、年齢差があっても、昔と変わらずいつまでも気に掛けてくれていて嬉しい限りです。
 
 
マイム
マイム
今回は若かりし頃の異端児(問題児)エピソードでした。炎上しそうな内容でしたがもう時効だと信じています。お付き合いどうもありがとうございました。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です